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100歳を超える人口が、継続的に増加している。厚労省が毎年敬老の日に公表する、100歳高齢者表彰対象者に関する文書(令和5年敬老の日版)によれば、100歳以上人口が全国で92,139人、10年前が約5万人なので、この10年で倍増した計算。もはや人生100年超時代という言葉がふさわしいのかもしれません。この100歳超という人生を見るに、例えば定年が65歳だとしても、社会人として40年程度働いても、その後の余生が40年程度ある計算になります。
これはもはや、余生という言葉を遥かに超える長期の時間が、老後に横たわっている状況ということななります。人気の映画「90歳。何がめでたい」でも、断筆後の余生の過ごし方がテーマになっているように、100歳超を前提にしたライフプランは、もはや一部の人の課題ではなくて、全ての人にとっての必要なテーマになったと思います。
加えて、少子化による年金財政のひっ迫や物価高等、将来の年金生活について、期待よりも不安がはるかに高いというのも実情と思います。今年2024年は5年に一度の年金制度の健康診断と言われる「財政検証」の年。先日公表された財政検証結果もみても、現役世代や将来世代にとって、不安を払拭できるものとは言えないと思います(NHKの報道)。
では、個人としてはどのように準備すべきか。まずお勧めすることは
1.現在の資産負債の状況を知る
通帳と住宅ローン残高、所有不動産の時価を調べて、表にしておく
2.現在の年金納付による、年金見込み額を知る
毎年誕生日月に届く「年金定期便」ないの年金支給見込み額を把握しておく
3.今後何年働いて収入を得られるかを見積る
現在の仕事を何年続け、その後どうするか(継続・転職・引退他)を複数のパターンで見積もっておく 上記以外にも、現実には遺産相続による資産増加が想定されますが、不確定要素の有る資産は、織り込まないで将来設計を立てた方が手堅い計画になると思います。
上記の計算をしてみると、一点気が付くことがあると思います。2の年金見込み額だけでは、現状の生活は難しいという事実です。上記の財政検証にも記載がありますが、所得代替率(年金支給額が現役男子の収入に対比した割合)が61.2%、つまり、年金で支給される額は現役世代の平均的な収入の6割程度なのです。加えて、この計算には夫婦世帯単位での計算(サラリーマンの夫と専業主婦というパターン)で、その形にあてはまらない世帯や単身者は、個別事情によって変わってくるからです。
そこで、資産取り崩しやリバースモーゲージ(自宅等を担保に、生活資金を借入すること)、資産運用など、資産の活用で収入を補うほかは、働いて別途収入を得るという手段を考える事になるでしょう。
「90歳。なにがめでたい」でも少し出てきますが、引退するのではなく、少し異なるけれど自分の強みを活かせる、新しい仕事に転身してみることで、フローによる収入増と新たな生きがいの発見が見いだされるというメリットは大きいと思います。
引退ではなく、転身を。人生100歳超時代の生き方はこのような形が良いのではと考えます
当事務所では、退職前後の資産・収入の見積もり計算やその結果に対するアドバイスを、ファイナンシャルプランニングの観点も加えながらお手伝いさせていただきます。どうぞお気軽にお問合せ下さい。